きみはどれくらいのお米を知っているかな?お米といっても色や形はいろいろ。その一部を紹介するよ。ほかにどんなお米があるか、調べてみるのはどう?

●うるち米(うるちまい)
私たちが普段食べているお米のことで、〈もち米〉とはでんぷんの性質の違いで決まります。でんぷんには、アミロースとアミロペクチンとがあり、うるち米は15〜35%のアミロースと、65〜85%のアミロペクチンで成り立っています。〈うるち米〉の時間がたって冷めると硬くなる性質は、アミロースが原因です。

●もち米(もちごめ)

お餅やお赤飯を作るときに使うお米。うるち米と違ってでんぷん質にアミロースがまったく含まれず、粘りっこい性質を持つでんぷんアミロペクチンで100%できています。アミロペクチンのみで構成されたもち米はうるち米に比べると冷めても硬くなりにくく、美味しさが長持ちしやすいというメリットがあります。

●香り米(かおりまい)

お祭りや接待用のお米として日本でも古くから栽培されています。見た目は普通のお米と変わりませんが炊くとポップコーンのような香ばしい香りがします。普通のお米に10%ぐらいまぜて炊きます。

●赤米(あかまい)

古代中国から日本に伝わったお米の一つ。赤米は表皮の赤い部分に赤色系色素(タンニン)を含んでいます。普通のお米よりでんぷんの成分のアミロースが多いためパサついた感じがしますが、赤米の赤色色素は健康によい成分です。

●黒米(くろまい)

もち米で米の糠の部分に黒色色素(アントシアニン)が合まれるお米をいいます。黒米の黒色色素も健康によい成分です。

●緑米(みどりまい)

古代中国から日本に伝わったお米の一つ。緑米の緑色色素(クロロフィル)は、植物の葉に含まれる緑色色素と同じ色素です。

●タイ米(タイまい)

細長く、ねばりけの少ないインディカ米です。原産地のタイではこのぱさぱさ、ぱらぱらした感じが好まれています。日本のごはんの様にやわらかくふっくら炊き上げるには、洗米後長めの浸水(1時間以上)とタイ米1に対して1.3ほどの水で炊くことが必要です。

●発芽玄米(はつがげんまい)

玄米を水に浸すと芽が出てきます。0.5mm〜1mmほど発芽させたものです。発芽により、酵素が働き出して、ギャバという成分を作り出すので健康にいいお米として注目されています。

●酒米(さかまい)

日本酒をつくるのに適したお米です。酒米は精米のとき、外層部に多く含まれる、たんぱく質・灰分・脂肪を取り除くため、25%から60%まで削る(普通のお米は5%前後)ことになります。そのために大きい粒であることが必要となります。



お米・三つの種類
日本だけでなく、世界中でお米は作られている。世界で2万種類以上の品種があるといわれているけど、大きく3種類に分けることができるんだ。

ジャポニカ種
 
インディカ種
 
ジャバニカ種
日本・朝鮮半島・中国東北部・ヨーロッパの一部などで主に作られているお米(温帯ジャポニカ)。短く円形に近く、たくとねばりとつやが出ます。アメリカやオーストラリアでも作られています。最近の研究では、ジャポニカ種を、温帯ジャポニカと熱帯ジャポニカに分けることがあります。 中国の中南部・タイ・ベトナム・インド・マレーシア・バングラデシュ・フィリピンやアメリカ南部などで主に作られ、生産量は世界で最も多いお米です。細長く、たくとパサパサした感じでピラフやカレーによく合います。 東南アジアなどに多いお米です。はばが広く、大つぶなのが特ちょう。最近の研究では、ジャポニカ種の一つとして、熱帯ジャポニカともいわれています。


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