『石高』この字が読めますか?「こくだか」と言います。
百万石の大名という言葉もありますが、『石』(こく)は体積を表す単位です。
百万石の大名とは、その大名の領地で収穫できるお米の量が百万石あるという意味です。
 
現在お米を買うときは5キログラムとか10キログラムといった重量のキログラム単位が普通です。お母さんに聞くと分かりますが、料理をする時は容量で1カップとか2カップとかで計ります。しかもお米の場合の1カップは180ミリリットルですが、他の例えばジュースとか牛乳などのカップは200ミリリットルと容量が違うのです。
今日本では物を計るときに国際的に標準化されているメートル法という単位を使用しているのですが、40年ほど前までは日本独自の計量単位『尺貫法』(しゃっかんほう)が日常的に使用されていました(1966年に完全廃止)。その名残りがお米を量るときに残っているのです。
それではもう少し詳しくお米にまつわる昔の単位について調べてみましょう。

●歴史
今から約400年前、織田信長、豊臣秀吉によって枡の大きさの統一が図られたのですがその後も地域によって大きさがまちまちな状態が続きました。そこで徳川幕府が 1枡(1しょうます)のサイズを全国統一で定めたのです(1669年)。サイズは4寸9分四方(1寸は3.03cm。分はその10分の1)、深さ2寸7分、容積は64,827立方分(1.804リットル)です。ちなみに1升の10倍を1(と)、1斗の10倍が1となりますた。また1升の10分の1が1、さらに1合の10分の1が1(しゃく)となります。
この単位の名残が1カップ180ミリリットルのお米という量り方です。これは昔の1合という単位になるわけです。1升炊きの炊飯器ということもよく聞きますが、これは1.8リットル炊きの炊飯器のことです。


●重量と容積の関係
ご飯を炊くときお米1.8リットルは10カップですが、グラムで言うとどのくらいになるのでしょう。厳密にいうと米の種類等によっても変化しますが、およそ米180ミリリットル(1カップ)は150gから160gのようです。ですから1升は1.5〜1.6キログラム1斗は15〜16キログラム1石は150〜160キログラムです。(ちなみに米ネットの『ごはんレシピナビ』では米1カップの重量を160gとして計算しています)
加賀100万石といえば領地内で1年に15〜16万トンの米の収穫が見込めたという事になります。
この他に『』(ひょう)という単位 があり、時代劇などで米百俵という言葉が出てきます。尺貫法の時代、日本では米の容器として稲わらで編んだ俵(たわら)というものが使用されていました。これは米4入りです。昔の力自慢の人はこれを軽々と担ぎましたが、メートル法に換算すると60キログラムあまりの重さだったのです。


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