主食とは、人々がふだん最も多く利用する食べ物のことで、お米や麦など種子を食べる作物(「穀物」といいます)とイモ類が代表的です。
 日本ではお米が主食ですが、麦やイモ類、トウモロコシを主食にする国もあります。それぞれの国の主食は、エネルギー源となる栄養素を多くふくみ、その国の気候や土地などの条件下で安定して多くの 収穫(しゅうかく)を得ることができる作物が、長い年月をかけて定着したものです。

お米が日本人の主食となった理由もまったく同じで、次のことがあげられます。

  1. お米にはエネルギー源となる炭水化物が多くふくまれている。
  2. 日本の気候にはお米(イネ)が良く育ち、多く収穫(しゅうかく)できる条件がそろっている。その条件とは、
    • お米(イネ)はもともと中国の長江中・下流域の水辺で栽培が始まった植物で、熱帯気候を好みます。日本は雨が多く、真夏には日中の最高気温が熱帯と同じくらい高くなる日があります。
    • 日中の最高気温が熱帯と同じくらい高くなっても、最低気温は熱帯ほど高くはならず、このことがお米の実りを良くしています。

このほか、お米(イネ)そのものにも、主食としての優れた点があります。

  • お米(イネ)は、せまい土地でも肥料など 栽培(さいばい)のしかたや品種改良などのくふうで 収穫(しゅうかく)量を多くすることができるという特長を持っている。         
  • 収穫(しゅうかく)後のお米は、 乾燥(かんそう)させることで長い間保存ができ、収穫が少ない時でも保存したものを食べることができる。

そしてなによりお米はおいしく、日本人の味の好みによく合った食べ物であることも大きな理由のひとつにあげられるでしょう。

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