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昭和大学医学部小児科 教授 飯倉洋治 研究協力者:田中和子、高橋 円、養父佐知子 |
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近年のアレルギー領域で、最も問題になっていることの一つに食物アレルギー患者の増加がある。そして、原因食品の検討を行なうと、本邦の3大食物アレルギーの3番目に、従来は大豆であったがそこに小麦が登場してきた。このことは本邦の食生活が変わってきたことを推察させる結果と言える。 |
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(1)対象 | |||||||||||||
小麦と米の両方、またはどちらかを食べて、アレルギー症状を呈した事がある者で、しかも、即時型アレルギー反応の時に関与するといわれる特異IgE抗体を有する12名の患者血清に関して検討を行なった。 |
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(2)実験方法;抗原液の抽出 |
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以上の6種類を1M NaClまたは4M Ureaを重量の5倍量加え、4℃で一晩振盪した。 |
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(3)SDS-PAGE(ポリアクリルアミドゲル電気泳動) |
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還元下で4〜20%のgradient gelを用いて行い、染色はクマシー染色を行った。 | |||||||||||||
(4)IgE-immunoblotting |
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SDS-PAGEで分画した蛋白質をPVDF膜に電気的に転写した。 |
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(1)各抗原のタンパク量は下記の如くであった。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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(2)SDS-PAGE |
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図1は小麦とフランスパンのSDS-PAGEを示したものである。 |
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(3)IgE-immunoblotting |
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図3はIgE-immunoblotting試験で、4M Urea抽出と1M NaCl抽出の国産普通小麦に対する患者血清の反応を示したものである。Lane 1とLane 10の血清は1M NaCl抽出では2本のバンドに反応を示すに留まったが、4M Urea抽出では複数のバンドに反応を示した。しかしLane 11の血清は1M NaCl抽出に多くの反応を示した。また1M NaCl抽出の30kDaのバンドに複数の血清が鮮明な反応を示した。 |
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今回米と、小麦のタンパク成分の検討をアレルギー患者血清を用いて行った。 |
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制作 全国米穀協会 (National Rice Association)
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