私たちは、間食も含めて、1日に何回食事を摂っているでしょう。ある統計によると1日5回。この数字からもわかるように、現在は空腹をがまんすることなく、食べたい時に食べられる豊かな時代といえるのでしょう。
奈良時代は、1日2食というのが普通でした。労働の激しい工人や農民は、中食(ちゅうじき)とか間食(かんしょく)といわれる食事を、朝・夕の間に摂っていました。いわゆる昼食です。都に勤務する官吏は早朝出勤し昼すぎには終わりましたから、さほどお腹がすくということはなく、宴会を開いても午後2時頃から日の沈むまでの時間帯でした。1人で1日5合が平均的な米の支給量でした。
平安時代も、1日2食が一般的。工人や農民は奈良時代と同様に間食を摂っていましたが、1日3食が定着し、習慣化するのは江戸時代に入ってからです。