テーマ:「コレステロールの上昇を抑えるごはん食 II」
滋賀医科大学名誉教授 上島弘嗣先生
高コレステロールを改善する食生活
コレステロールが高くなりやすい状態というのは、肥満があること、食事で脂肪分の多い食事をとることがつくりだします。したがって、下図の右側にある食品、肉類や乳脂肪類、あるいはコレステロールの多い卵黄類等をたくさんとり過ぎると、コレステロールが上がりやすくなります。一方、従来の日本食の特徴である魚介類あるいはお米類をとり、そして野菜類を十分にとる食事というのが、コレステロールを下げる食事となります。右側から左側に変えるということが、コレステロールを下げるコツでもあります。
やはりごはんが効果的!
実際に、穀類をあるいはお米をたくさんとっていると、コレステロール値が低くなっているのか、厚生労働省の調査・成績を分析しましたが、毎日お米を1回とっている人、2回とっている人、3回とっている人のコレステロールレベルを比較しました。その結果、女性では典型的に出ていて、3回お米をとっている人は、1回の人よりも10mg/dlもコレステロールの平均値が低いということが出ています。この成績はお米をとることの大事さを示していると思います。
ごはん中心の食生活でコレステロール上昇を抑えよう!
コレステロールが上がりにくい食事というのは、和風の伝統的な食生活ということになります。すなわち、穀類の代表であるお米をしっかりととり、あわせて魚介類、大豆製品、野菜等をとる食事ということになると思います。