テーマ:「生活習慣病予防のためによくかむ習慣を身につける」
大分医科大学名誉教授 坂田利家先生
3日間続ければ起床時の体重が必ず減ってきます。
食事の満足感というのは摂取エネルギー量だけでなく、料理の食感、盛り付け、匂い、色彩、器といった味以外のいろいろな感覚系も加わって決まります。このようにみてくると、日本食がいかに優れた食事であるかをおかわりいただけると思います。
もっと日本食を大事にしなくてはいけません。
かむ習慣を身につける
生活が都市化すると、食べ物のほとんどが加工食品で占められるようになります。加工食品の特徴はやわらかくて口当たりがよいので、このような食品に慣れると、食事をかむ習慣が減ってきて、丸のみするようになります。これが食べ過ぎの原因の一つになるのです。荒がみや早食いの人はしっかりかむ練習をしなくてはいけません。まず、かむ回数を決めること、もう一つは、かまないですむ食材は避け、かむ食事をすることです。ある程度かめるようになったら、決めた回数をきっちり守ることです。一口30回かむと決めたら、その回数をしっかり守る!
かむ回数を決めるにあたって、例えば、一口5回では、少なすぎます。20回なら20回、30回なら30回と決め、決めた回数をしっかり守ることが大切です。守れたら○印、失敗したら×印を朝食や夕食の直後に記入します。一目みて結果がすぐにわかること、これが大切です。かむことが苦手な方へのおすすめ法
色とりどりの野菜、海藻をおわんに大盛りし、これを10分間、一生懸命かみ、この勢いで食事もかんで食べましょう。3食が無理なら、夕食だけでもOK。3日間続ければ起床時の体重が必ず減ってきます。
ごはんが主食の日本食はしっかりかめる食事です
しっかりかめる食事には日本食が最適です。ごはんを主食にする日本食は十分にかむ練習ができます。ごはんは100回近くかめますが、パンではそうはいきません。日本食ですと野菜、海藻、きのこといった食物繊維が豊富で低エネルギーの食材をふんだんに使えます。しかも、日本食は栄養のバランスがよく、低エネルギーです。食事の満足感というのは摂取エネルギー量だけでなく、料理の食感、盛り付け、匂い、色彩、器といった味以外のいろいろな感覚系も加わって決まります。このようにみてくると、日本食がいかに優れた食事であるかをおかわりいただけると思います。
もっと日本食を大事にしなくてはいけません。